増補アニメーターズサバイバルキット

グラフィック社は他にもポージング写真素材集が多いので興味があればご覧ください。
http://www.graphicsha.co.jp/index.html

総評

アニメーターの聖書とも言える本書。
伝説的アニメーターのリチャード・ウィリアムズ氏が執筆しており本人はアカデミー賞、エミー賞、オスカーを手にしており、ピクサー、ディズニー、ドリームワークス、ブルースカイ、ワーナーブラザーズの「アニメーションマスターコース」に基づいて書かれています。
本書は3Dよりも2Dアニメーター向けに制作されていて、フルアニメーション、カートゥニー寄りになっていますので、日本の2Dアニメーションや3Dアニメーターには実践に落とし込むのは少しコツがいるかもしれませんが豊富な絵、翻訳も分かりやすいので基礎という意味でも初心者からアニメーションに変化が欲しい上級者までおすすめです。

レビュー

まず気を付けておきたいのが上記でも説明していますが2D寄りなので3Dアニメーターを目指している方には本書の内容を3Dアニメーション用に考え方を変換する必要があります。
しかしアニメーションには2D、3Dの共通点が多いし近年2Dの描写を取り入れた3Dアニメーションも多くなっているので3Dアニメーターにも役立つでしょう。

本書はタイミング、スペーシング、歩行、スキップに力を入れておりそれだけで本書の半分を占めています。
歩行が苦手な方には一度読んでみるのをおすすめします。
膨大な絵の量により分かりやすくポージングも分かりやすく3Dで本書の真似をして同じポーズを取るだけでも生き生きとしたアニメーションを制作することも可能で他にもしなやかな動かし方、誇張の仕方、重さの出し方、予備動作などアニメーションをより良くするためのアイディアが詰まっており、ガチガチな3Dにはない2Dならではの体の壊し方、ポーズ、アイディアが非常に面白いです。

古い本書を持っている方も増補版から四足歩行の制作の仕方、鳥、動的ホールドなど40ページ以上追加されてますので買い替えるタイミングがあれば増補版をおすすめします。

またiPad限定ですが本書がアプリになっており、100以上のアニメーションが確認出来ます。
しかし英語版のみなので英語が読める人、もしくは本書を読みながらアニメーションを見たい方には買ってみる価値はあります。

アニメーターズサバイバルキットiPad版

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